タイトル:ちりりん
作者:仲井朋子
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場所:大学周辺の寺院、寺院跡
解説:「チリンと鳴った」という一文を検索すると約15000件がヒットする。その殆どが物語の一文であり、魔除けや浄化など秘められた力の象徴として使われていた。元々は、古代インドにおいて風鐸(ふうたく)と呼ばれる鐘型の鈴を魔除けとして用いていた背景があるのだ。
日本には仏教と共に伝わり、仏教寺院の屋根の四隅にかけられた。また平安・鎌倉時代には、貴族が疫病神の侵入を防ぐために鉄製の風鈴を縁側に吊るしていたと伝えられている。
実際に、場の浄化、あるいは場に存在する何者かを退ける為に、最も重要とされるのは「音色」、そして「絶やさぬようにすること」なのだと言う。
この地図では、江戸城の鬼門の方角を守護するために創建された大学周辺の寺院において、一片の金属音を鳴らし続ける幾つかのジェスチャーを配置した。そして大学の敷地内に置かれた8つの音源もまた、古地図を読み取り寺院の跡地に配置されている。